1. Home
  2. ニュース
  3. プレスリリース
  4. bpと中部電力がインドネシア・タングーにおける CO2貯留に関する協力協定を締結

bpと中部電力がインドネシア・タングーにおける CO2貯留に関する協力協定を締結

最終編集日:
2023年9月11日
bpの子会社であるBP Berau Ltd.(タングーLNG※のオペレーターであり権益保有者の代表、以下「BPベラウ」)および中部電力株式会社(以下「中部電力」)は、本日、インドネシア・西パプア州のタングーのCO2貯留地の活用に関する実現可能性調査のための協力協定(以下「本協定」)を締結しました。
bpと中部電力がインドネシア・タングーにおける CO2貯留に関する協力協定を締結

左:bp Kathy Wu Regional President Asia Pacific, Gas and Low Carbon Energy 右:中部電力 岸久嗣 グローバル事業本部 部長 写真提供:Indonesia CCS Center

※インドネシア最大のガス生産プロジェクトであり、同国の天然ガス生産量の約20%を占める。bpがタングーLNGにおいて運営するタングーCCUSプロジェクトは、2021年に同国政府より承認を受けた開発計画に基づき基本設計が進められており、同国で最も進んだCCUSプロジェクトである。貯留可能量は約18億t-CO2であり、同国初のCCSハブになる可能性がある。
 
bpおよび中部電力グループは、2050年までに事業全体におけるCO2排出量をネット・ゼロにすることを目指しています。 
 
両社は、2023年2月に締結した日本およびアジア地域の脱炭素化に向けた協力協定に基づき、名古屋港周辺の脱炭素化支援に取り組んでいます。名古屋港は、貨物取扱量が日本最大の港で、日本のCO2総排出量の3%を占めており、2030年度までに2013年度比で46%削減する目標を掲げています。その目標実現に貢献すべく、両社は、CCUSの実現に向けた、CO2の回収・集約、その有効活用および海外のCO2貯留地への輸送に関する調査を行っております。
 
BPベラウおよび中部電力は、本協定に基づき、名古屋港からの国際的なCCUSバリューチェーン構築に向け、同港で排出されたCO2のタングーでの貯留に関する実現可能性について調査を行います。 
 
また、両社は、bpの大規模CCSプロジェクトの開発経験と、中部電力の中部エリアにおけるエネルギー事業者としての知見を組み合わせ、日本およびアジア地域における脱炭素ソリューションの促進に向けて検討を進めてまいります。

本事業に関する担当役員のコメント

 

  • bp キャシー・ウー ガス&低炭素エネルギー、アジア太平洋 社長.
    bpと中部電力は長年に亘り関係を育んできました。本協定は、インドネシア及び日本のネット・ゼロ目標達成を支援するため、両社が、CCUSのイニシアティブを通じて継続的に協力していくことを表しています。 
  • 中部電力 専務執行役員 グローバル事業本部長 佐藤 裕紀 
    相当量のCO2貯留が可能であることが期待されている、タングーという貯留地を特定して実現可能性を調査できることは、名古屋港CCUS事業にとって、重要なマイルストーンとなります。日本政府の掲げる2030年のCCS事業の実現に向け、bpと協力してタングーの評価に取り組んでまいります。

参考1:タングーLNGプロジェクトの概要

 

 

所在地 インドネシア共和国 西パプア州 ビントゥニ湾
生産開始 2009年
生産能力

年産760万トン(380万トン×2系列)

現在建設工事中の第3系列稼働後は、年産1140万トン(380万トン×3系列)となる予定。

データ

タングーはインドネシアで最も生産量の多いガス田であり、同国内のガス生産量の20%程度を占める。

総投資額は100億米ドルで、1,500隻以上のLNGを安全的に供給している。

第3系列稼働後は、国内の天然ガス生産量の約35%に貢献することとなる。

権益保有者 BPベラウ(オペレーター) 40.22%
MI Berau B.V 16.30%
CNOOC Muturi Ltd. 13.90%
Nippon Oil Exploration (Berau) Ltd. 12.23%
KG Berau Petroleum Ltd 8.56%
Indonesia Natural Gas Resources Muturi Inc. 7.35%

KG Wiriagar Petroleum Ltd.

1.44%

参考2:タングーLNGプロジェクトの位置

出典:BPベラウ